図書館司書

開かれた図書館を目指してPart.2

選書-大学図書館と公共図書館の違い-

図書館司書にとって欠かせない本を選ぶ仕事「選書」においても、大学図書館と公共図書館では大きな違いがあります。

 

公共図書館の場合は、一般市民の目線で”自分が面白い”と思ったものを選べば、利用者にも喜んで貰える場合も多いが、大学図書館の場合は、教員や学生が何を求めているのか、どのような授業を行っているのかといった他人の問題意識にも目を向けなければいけないので、選択が難しくなってくるのです。

 

文教大学越谷図書館を例に取って考えてみましょう。文教大学越谷図書館の予算組みは、図書館として資料を購入する範囲と、研究室の教授が購入する範囲が2つに分かれています。

 

図書館が購入する範囲に関しては、教授の意見や学生の利用状況も把握したうえで選択していても、当然問題は起こってきます。教授は自分の問題意識の中で本を選ぶのですが、それが学生がまったく使えないものであるケースがたびたび起こるのです。学生は「こんな本が必要である」と具体的に言葉で説明できないことも多く、教授が選択しても司書が選択しても不十分になってしまいます。

 

上手く教授サイド、学生サイドと連携を取りながら選書作業をするのが一番良いのですが、教授も自分の仕事が忙しくそういった話し合いの場を設けることが中々難しいのが現状です。

 

外圧の問題-大学図書館と公共図書館の違い-

また大学図書館と公共図書館の大きな違いは、外圧の有無であります。公共図書館の場合は、住民から監視されており、その代表である議会からも監視されたうえで運営されています。そしてそこから出される意見や要望に対しては、前向きに動かなければまりません。

 

それに対して大学図書館は外から意見が入ってくることがあまりありません。したがって職員は自分の理念に基いて意見や要望を言い出さなければならないのです。

 

20〜30人いる図書館職員の中で新しい意見を出すことは勇気がいるし、決して簡単なことでは無いのです。「こんなことを言って人間関係が上手くいかなくなるのではないか?」と言い辛くなってしまうケースもありますし、かと言って発言しなかったら何も改善してはいきません。

 

図書館司書1人ひとりが問題意識を持って、施設を日々改善して、利用しやすい図書館を目指して積極的に問題を提起していくことが大切なのです。