教育 図書館

教育の場としての図書館

職業体験学習

 

地域によっては、小学校の高学年や中学生の「職業体験学習」の場として提供している図書館も存在します。これは総合的な学習の場として街の施設で働く体験を実際にするというもので、車のカーディーラーやパン屋さん、スーパーマーケットのような商業施設を利用することが多いです。

 

公共図書館で職業体験学習を実践する場合、普段は「借りる」側にいる子どもたちが「貸し出す」側に回り、利用者にサービスを提供する体験を通してより身近に図書館を感じて貰いたいといった理由も含まれています。

 

実際には本の貸出し、返却、整理や利用者応対も含めたレファレンスサービスなどもおこないます。こういった図書館サイドの積極的なアプローチ活動は子どもたちに大変貴重な場を提供する役目を担いますが、一方で「伝える」のは難しいといった図書館司書の意見も耳にします。

 

子供たちにとって全てがはじめての体験であり、はじめて公共の図書館に訪れる生徒も少なくありません。ただ単純に働いている姿を見せるだけでなく、一から丁寧に教えないと中々理解して貰うのは難しいだろう。

 

「せっかく子どもたちが図書館をおとずれるいい機会だ。何とか司書の仕事の面白さや図書館の素晴らしさを味わって欲しい。そして何かれば図書館の存在を思い出して欲しい。図書館にいけば何か情報があるかも。と思い出してもらえるような職業体験にしたい。」

 

ある公共図書館で働く司書はそのように語っていました。文部科学省の教養教育に関してまとめている指導録「新しい時代における教養教育のあり方について」の中で、「読書は異なる環境に身を置き、想像力を羽ばたかせることができる」と定義されています。

 

若者の活字離れ、読書離れが叫ばれている今、職業体験学習への参加を通して、読書の楽しさや図書館の面白さ、図書館の情報の豊富さを伝えていくことが司書の欠かせない役割だともいえるでしょう。