図書館司書

専門職としての図書館司書

図書館サービスの質の低下

 

最近では、図書館は生涯学習をおこなう上でも拠点として、行政的にも見直され、施設も立派なものが建てられるようになりました。しかし内部を見ていくとどうでしょうか。運営面においては、図書館の委託や図書館の中でも重要な意味を持つカウンター業務を、「コンピュータで検索して本を貸し出すだけだから愛想が良ければ」とか「ボランティアの人間に任せてはどうだろう?」といった話まで出ています。

 

これは図書館司書の専門性が認知されていないことが原因の一つとして考えられます。市民が文化的生活を送る権利や情報を平等に受け取る権利を公的に保証する立場である図書館の役割が、まだまだ社会全体に浸透していないとも言えるでしょう。

 

例えば、図書館司書も週休2日制となり、職員の交代要員として、利用者が最も多い土・日・祝日に非常勤やアルバイトを3分の1以上入れている図書館も多いです。レファレンスにも満足に応えられないような職員が(もちろん図書館司書資格も取得していない)カウンター業務をおこなっているのです。

 

利用者から見れば、誰が司書で、誰がアルバイト・パートなのかの見分けはつきません。これでは、どんどんと図書館サービスの質は低下していくのではないかといった懸念が生まれてきます。そればかりか、図書館司書の仕事は司書でなくても出来るといったことを認めていることにもなるのです。

 

図書館=サービス業

 

良い図書館サービスを経験したことがない利用者から、図書館への要求はなかなか出てこないでしょう。レファレンスや予約サービスを知らない利用者は、自分が求めている資料が図書館になければ諦めて帰ってしまうでしょう。そしてそのうち資料が乏しい図書館には通わなくなることが予測されます。

 

現在、図書館にも利用者側にたった充実したサービスが求めれれていると言ってもよいでしょう。図書館を運営する側の人間は、図書館もサービス業であるということをもう一度再認識する必要があるのです。

 

採用条件である図書館司書資格の取得は、図書館職員としての最初のステップです。図書館に仕事に晴れて就くことが出来たら、研修や実践を通して真の専門職となっていくのです。それはしっかりとした図書館に対する理念を持った図書館館長と、それを支える専門職である司書集団の中でこそ鍛えられるといっても良いでしょう。

 

浦安市立図書館の例

 

浦安図書館では、司書職制度が設けられ、毎年司書を採用し続けています。現在職員44人のうち資格を持っている者が40人います。司書率の全国平均は52%ですから、比率は非常に高いといえるでしょう。

 

日々のカウンター業務やレファレンス、児童サービスなどについて仕事をこなしていく中で厳しい研修を積み、その能力を高めています。専門職であるという高い意識が、浦安市立図書館のサービスを強固なものとしているのです。専門職・司書の量と質が今後、さらに求められるといえるでしょう。