図書館司書 倫理要綱

図書館司書の倫理要綱

『図書館の自由に関する宣言』は、図書館が、民主主義のもとに運営されなければならないことを掲げた、決意表明のようなものです。

 

一方、図書館内部には、職務を遂行する上での自律的規範として、「図書館司書の倫理綱領」があります。日本図書館協会が1980年に定めたもので、協会では、「綱領と相容れない事態に対しては、その改善に向かって不断に努力する」とも、明言しました。

 

図書館員の職責

 

1.社会の期待と利用者の要求を基本的なよりどころとして職務を遂行する(国民の知る自由に応え、資料を提供し、職務を遂行する)。

 

2.利用者を差別しない(国籍、信条、性別、年齢などによって差別してはならない)。

 

3.利用者の秘密を漏らさない(職務によって知りえた利用者名や資料名を、他からの圧力に屈して明かしたり、不用意に漏らすなどをしてはならない)とされています。

 

図書・資料に関する責任

 

1.図書館の自由を守り、資料の収集、保存および提供につとめる(専門的知識をもとに、的確に収集した資料や提供の自由を侵すいかなる圧力・検閲をも受け入れてはならない。また、個人的な報酬や利益を求めて、資料の収集・提供を行ってはならない)。

 

2.常に資料を知ることにつとめる(知識を深めることによって、利用者の潜在要求に先んじて、 資料の収集・提供ができる)。

 

3.個人的、集団的に、不断の研修につとめる(利用者を知り、資料を知り、利用者と資料を結びつける ための知識・技術をふだんから研究、研修によって体得しなければならない)。

 

4.自館の運営方針や奉仕計画の作成に積極的に参画する(図書館の設置目的と利用者の要求を理解し、 運営方針やサービス計画について明確なヴィジョンをもち、そのために活動ができるようにする)。

 

5.図書館相互の協力を密にして、集団としての専門的能力の向上につとめる(職能集団として、他の図書館との連携を密にして情報交換を行い、知識と経験を統合するようにつとめる)。

 

6.図書館奉仕のため適正な労働条件の確保につとめる。

 

7.図書館間の図書館間の理解と協力につとめる。

 

文化の創造への寄与について

 

1.住民や他団体とも協力して、社会の文化環境の醸成につとめる。

 

2.読者の立場に立って出版文化の発展に寄与するようつとめる。

 

上記のように、職務から労務管理までの幅広い内容にわたって言及しています。「図書館司書の倫理綱領」は、『図書館の自由に関する宣言』が出された翌1980年に採択されたものです。