国会図書館 課題

国会図書館の今後の課題

国会図書館(NDL)は、2008年、『国立国会図書館60周年を迎えるに当たってのビジョン』として、「長尾ビジョン」を発表。

 

『知識はわれらを豊かにする』をスローガンに、本来の役割である国会へのサービスをはじめ、「日本の知的活動の所産を網羅的に収集し、国民の共有資源として保存」「利用者が求める情報への迅速で的確なアクセス、または案内を」「利用者がどこにいても、来館者と同様のサービス受けられるように」として、電子図書館サービスへの方向性を打ち出しました。

 

同館では、翌2009年、資料の大規模デジタル化を敢行。現在、ホームページ上に公開されている「国立国会図書館サーチ」は、同図書館をはじめ、広く全国の公共図書館、学術研究機関、公文書館、美術館などの総合データベースを横断的に検索できるサービスとなっています。

 

しかし、著作権の問題もあり、デジタル化した資料のほとんどは、館外からの利用が不可能な状況が続いています。2012年7月、同館では、長尾ビジョンに代わる新しいビジョン「私たちの使命・目標2012-2016」を発表。

 

その内容は、「東日本大震災アーカイブの構築」「誰でも収集資料を利活用できるようにするため、資料のデジタル化を推進。著作権者や出版者とも協力しながら、インターネットによる提供を拡充」することが明記されました。

 

今後の課題として、著作権をめぐる出版社や著者権者との妥協点を探るため、「電子書籍・電子雑誌の網羅的収集に向けて、収集・保存に着手」するために、「段階的に法制度を整備する」とも述べています。

 

2014年1月から、絶版などの資料に限って、公共図書館や大学図書館で閲覧できるなどの進展は見られます。

 

2013年7月には、同館の「近代デジタルライブラリー」に公開していた図書が、著作権法をクリアしているにもかかわらず、「商業刊行中」を理由に、版元と団体から公開中止を訴える申し出があり、一次公開停止という事態も起きました。

 

今後、著作権についての話し合いは、著作権者、図書館関係者、出版者、電子出版者間の大きな課題となっています。