近代公共図書館

近代公共図書館の5原則

1949年、ユネスコは、「ユネスコ公共図書館宣言」によって、「近代公共図書館の5原則」を発表しました。

 

1.公開

公共図書館は、地域において、人びとが年齢、性別、国籍、身分などの社会的条件を問わず、知識と情報を得るためのサービスを等しく受けるセンターとして開かれていなくてはならない。

 

2.無料

貧富の差によって利用に支障が出ることがないよう、公共図書館の利用は無料でなくてはならない。

 

3.公費支弁

地域住民のために公費(=税金)によって運営されなくてはならない。

 

4.法的根拠

地域住民の合意のもと、運営されなくてはならない。

 

5.民主的運営

地域住民によって、民主的な運営がなされなくてはならない。

 

これに先立つ1931年、コロン分類法の生みの親で、インドの図書館学の父と呼ばれるランガナータンは、「図書館学の5法則」を、次のとおりに提唱しています。

 

1..本は、利用するためのものである。2..本は、すべての人のためにある。または、すべての人に、本が提供されなくてはならない。3.すべての本を、その読者に。4..読者の時間を節約せよ。5..図書館は、成長する有機体である。80年あまり前の言葉とはいえ、とくに「図書館は、成長する有機体である」は、現代の図書館のありようにも通じるものとされています。

 

いわば、図書館は、生き物。図書館を単に多種多彩な図書の集積場所とするだけでなく、図書館員は、貸出し率の高い人気の図書や、図書の貸出しリクエスト、購入希望など、地域の人びとによる生の声にしっかりと耳を傾け、それに応えていかなくてはなりません。

 

人気を裏付けるような汚損・破損の目立つ図書は、住民たちの要求のヒントにもなります。それらの図書の補修を日常的に行うことはもちろん、人気の高い図書と共通テーマを持つあらたな図書を見つけ出して書架に加えるなど、来館者にさまざまな選択を提供するのも、図書館の役割。

 

常に、図書館司書が、よりよい図書館サービスとは何かを思いめぐらせ、実行に移しながら変化していくのが図書館のあるべき姿といえるのではないでしょうか。